野菜に関する用語集

野菜に関する用語集

【有機農産物】

 

有機栽培によって生産された農産物のこと。
平成12年の日本農林規格(JAS)の改正により、有機JAS規格を満たして認証を受けた物だけが、有機JASマークとともに「有機」「オーガニック」の名称を表示することができるようになった。
基本的には種まきまたは植え付けから2年以上遡って農薬や化学肥料を使っていないほ場(畑や田んぼ)で栽培され、原則的に農薬・化学肥料、遺伝子組み換え技術を使っていないことなど、有機JASに適った生産をしていることが求められる。

 

 

【有機農業】

 

本来の有機農業の考え方は、安全で安心な農産物を作ること。
それもただ単に無農薬・無化学肥料で農産物を生産するだけではなく、「環境や生物の多様性を守り、あるいは創り出す」、「遠くから運ばれる資材ではなく地域の資源を循環利用する」、「生産者と消費者との信頼関係を築く」ことも目指して行う農業を指す。
有機JAS規格はこうした前提や有機農業の促進政策を抜きにして表示規制のみで推し進められたため、従来から有機農業に取り組んできた人たちから批判が続出した。

 

 

【第三者認証機関】

 

有機JASでは国の機関ではなく、民間の第三者機関によって規格を満たしているかをチェックするシステムをとっている。
現在、国に認められた認証機関は国内で約50ある。

 

 

【有機JAS認証】

 

有機JASの認証を受けるには、申請に先立って最低1年間、種まきから収穫、出荷までの作業記録や肥料や資材、機械の使用記録、ほ場の管理記録を整備しておく必要がある。
申請書類と記録を提出して審査を受け、そののち検査員が現地を訪れて、今度は書類や記録と実際の照合を行うことになる。

 

 

【認証の費用】

 

認証機関は民間なので、料金は機関によって異なる。
農業者の団体で非常に安く抑えている日本有機農業生産団体中央会の場合、小規模生産者で最低4万円(実費別)ぐらいから。
もちろん初回だけでなく、毎年年次調査を受けなければならない。

 

 

【使っていい農薬】

 

平成14年の農薬取締法改正によって、新たに無登録農薬の製造や使用が禁止され、また、使ってもいい農薬がが使用基準と共に指定されるポジティブリスト制に変更された。
となると、農作物の防除に使う薬剤や天敵のうち、有機栽培などで使われてきた安全性が明らかなものまで、農薬登録をしなければ使えなくなる懸念が。

 

これを避ける除外措置として、「特定農薬(特定防除資材とも)」を制定。
この中にアイガモや防除ネットなども検討対象として挙げた為疑問の声が大きく、結局、食酢と重層、天敵の3つが特定農薬とされた。

 

これらは有機JAS規格で例外的に使っていい農薬として明記される結果に。
現在、特定農薬については400種類以上が候補として指定保留され、以来、現在に至るまで新たに特定農薬となったものはない。

 

 

【砂/シルト/粘土】

 

土を構成する2mm以下の無機物粒子。
砂(2〜0.02mm)、シルト(0.02mm〜0.002mm)、粘土(0.002mm以下)のこと。

 

 

【団粒状】

 

土の中の粘土と腐植が結びついて粒径1〜5mm前後の粒になることを団粒化、その状態を団粒状や団粒構造という。
団粒状の土には隙間が多く、水はけや肥料のもちがよくなる。

 

 

【窒素、リン酸、カリウム】

 

植物に必要な三要素、すなわち肥料の三要素。
窒素は植物の成長に関係し、歯の大きさ、葉の緑の濃さなどに作用。
リン酸は細胞核の構成成分でもあり、主に開花や結実に関係。
カリウムは主に根の発育に関わる。

 

 

【微量要素】

 

アルミニウム、カリウム、カルシウムなど、ごく微量ながら作物が健康に育つためには必要とされる、ミネラル分のこと。

 

 

【F1品種】

 

雑種第一代のこと。
極端に単純図式化していえば、味が良くて収量の少ないものと、味が悪くて収量の多いものを交配して、味が良くて収量の多いものを作ることが可能。
もともとは蚤の品種改良で登場した技術。

 

 

【固定種】

 

種から親と同じ形質をもつ株が育つものをいう。
長い年月をかけて理想とする形質の株を選抜(母本選抜)し、採種・栽培を繰り返すと、次第に理想の形質を極めたものになる。

 

 

【種苗ネットワーク】

 

種苗の自家採種・繁殖活動の促進、調査、普及などのために日本有機農業研究会が立ち上げた。
在来種の種を収集、データベース化し、種子の冷凍保存や希望会員への頒布なども行う。

 

 

【種の自給率】

 

適地適作を図り効率的に採種するため、また交雑を避けるべく広大な農地を得る為に、日本に流通する種の9割近くは国内種苗会社の海外拠点で生産される。
農産物の種の国内自給率は、わずか1割程度といわれる。

 

 

【水耕栽培/養液栽培】

 

水耕栽培という言葉の方が馴染みがあるが、植物を土に植えず、肥料を溶かし込んだ溶液で育てる栽培法は、養液栽培と呼ばれる。
このうち、培地(植物が育つベース)を使わずに栽培するものを特に水耕栽培と呼ぶ。
培地を使う場合、肥料を溶かした水を滴下したり、培地の底から吸わせたりして供給する。
養液の循環利用技術の確立したオランダでは、環境保全型栽培法として果菜生産のほとんどを養液栽培が担っている。

 

 

【培地】

 

養液栽培で、植物が育つ土台として使われるのは、ロックウールやパールライトなど。
ヤシ殻の繊維を利用した有機質のものなども登場している。

 

 

【排水問題】

 

化学肥料が溶け込んだ養液(硝酸態窒素を含む水)の処理は水耕栽培の大きな問題。
「水を培地にして滴下して余った水は捨てるという方式でも、養液のうち7割が吸収されて捨てるのは3割程度。必要な水分量の2倍量の水をやらなければならない土耕栽培よりも節水・節肥である」という意見もあるが、さらに捨てる水の軽減が望まれる。

 

 

【消毒】

 

水を循環させる場合には水を、培地を使う場合には培地の殺菌が必要になる。
これに関しては、紫外線や光触媒、加熱による殺菌などの方法があるが、根腐れ病などが出た時に完全に殺菌するのは難しいといい、水耕栽培の大きな課題になっている。